なぜP3000万円の勇退退職金積立プランをお預かりできたのか。

「新型コロナの影響で営業できない」という声が聞こえる中、大分の代理店・株式会社First大分中島支店支店長・百木健さん(52歳)は、なぜP3000万円の勇退退職金積立プランをお預かりできたのか。

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西野
略法人保険営業塾(SHE)本講座の福岡会場で五島さんが紹介したのが百木さんの事案です。あらためて内容を教えてください。
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百木さん
不動産賃貸業社長(50歳)の勇退退職金積立プランで、P3000万円、10年で積み立てます。
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西野
その社長とどんなお付き合いをしてきたんですか。
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百木さん
12~13年のお付き合いです。私がSHEに入会して丸3年経ちました。今からちょうど1年前、その社長に「私は財務の勉強をしています。社長、私と一緒に勉強しませんか」とお誘いし、財務コンサルをさせていただいていました。
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西野
有料で?
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百木さん
そうです。ただ、新型コロナの影響で業績が悪くなってきて、社長が「どうしようか」と。そこで私は「続けましょう。無償でやります」とお伝えしました。
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西野
侠気(おとこぎ)ですね。
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百木さん
長年お付き合いがありますし、途中で投げ出したくないので、「社長の会社を今後もずっとサポートしていくつもりでコンサルに入らせてもらっているので、売上が低迷しているわけですから、その状況が落ち着くまで無償でやります」とお伝えして、3月から月1回、無償でやっています。
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西野
五島さんが提唱している継続貢献営業?の姿がここにあります。
社長との勉強会はどんな内容ですか。
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百木さん
「まず銀行格付けを出しましょう」というところからコンサルに入っていったと記憶しています。そこで、決算書を出してもらって、分析して。私はBCP協会講座も受講しているので、そこで習った内容を活用して、私にとって話しやすいPLのことから始めました。毎月テーマを決めますが、どうすれば会社にお金が残るかというのが大きなテーマです。
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西野
1回2時間くらいですか。
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百木さん
たいてい月初、1週目の午前中に2時間くらいです。
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西野
社長の反応はどうですか。。
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百木さん
毎回「勉強になった」と。価値を感じていただいていると思います。おかげで1年前に比べると、より良好な関係になってきているという感触があります。
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西野
社長は数字を意識した経営をしていましたか。
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百木さん
2代目の社長で、財務面のこともそれほどはご存じありませんでした。単純に法人税を払うのはもったいないという考え方で、2~3年前は「今年もこれだけ払った」「消費税の支払いがまたこれだけ必要だ」というような話ばかりでしたから、全損商品や半損商品を勧めていました。それが勉強会によって社長の意識が変わり、今回は資産性の保険をすんなりご理解いただきました。この1年間の勉強会の蓄積が社長にあるので、「そうしようか」とすんなり。クロージングはほとんど必要ありませんでした。
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西野
ところでその会社の年商はどれくらいですか。
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百木さん
3億円くらいですかね。
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西野
福岡で?
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百木さん
いえ大分の会社です。
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西野
百木さんの地元のお客さんなのですね。3月からコンサルを無償でやってきて、それがどのように勇退退職金積立プランにつながったんですか。
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百木さん
社長がちょうど50歳になるので、次にバトンタッチするという話につながるように勉強会を毎月やってきました。「自社株はこうします」や「会社に利益を残すにはこうしなければなりません」、「事業承継するにはここがネックになりますから」というふうに。相続対策をしながら事業承継対策をという話をずっとしてきて、社長が今月50歳になるのでそのタイミングで。
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西野
自然に話が進んだわけですね。クロージングのようなものは?
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百木さん
「そろそろ10年かけて積んでいきましょう」というようなことを話したのだと思います。バランスシートを使いながら説明もしました。勉強会で社長は知識の蓄積があるので「ああ、そういうことか」と。
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西野
話が早いですね。
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百木さん
めちゃくちゃ早かったです。
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西野
社長が勉強してなかったらどうなっていたでしょう。
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百木さん
たぶん社長は受け入れなかったと思います。
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西野
また保険を売ってきたな、と。
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百木さん
そうですね。「何? またいい商品持って来たの?」みたいな感じで、「それ、経費で落ちるの?」「経費で落ちないのに積立をする理由はあるの?」という流れで終わって、提案には至らなかったんじゃないかなと思っています。
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西野
社長の口から疑問が出続けて平行線で終わる、と。
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百木さん
そうですね。「いいのは分かったけど、わざわざそんなの別に必要ないんじゃないか」と言われただろうと思います。
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西野
法人保険営業マンもそうですが、社長も勉強は大事ですね。
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百木さん
過去には長期平準定期や2分の1損金で積み立てるのはずっとやってきましたが、今回のようにお客さんに教える立場でこうもすんなり行くんだなと。驚きでした。
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西野
勉強会で社長との人間関係が近くなりましたか。
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百木さん
非常に近くなりました。
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西野
距離を縮めたのは何ですか。先生の立場になったからですか。
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百木さん
そうですね。先生の立場の私を信頼していただいたのだと思います。「この人は保険屋だけど、単に保険を売りに来る人ではない」という見方をするようになったんじゃないかなと思います。かっこよく言えば財務の先生と思っていただけたのではないかと思います。
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西野
百木さんは戦略法人保険営業塾(SHE=シー)に入会してもう3年が過ぎました。そもそそ入会のきっかけは何ですか。
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百木さん
今年の新型コロナ騒動が始まったのと同じころ代理店を替わったのですが、前の代理店の大先輩に笠松さんがいたのです。
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西野
仙台の笠松さんですか!
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百木さん
ソニー生命時代から大変お世話になっていた先輩で、業界の中で尊敬できる数少ない先輩が笠松さんです。その笠松さんが勉強をしている様子がサイトに載っているのを見つけて、「笠松さんは個人保険の人だと思っていたのに法人保険の勉強をされているんだ」と分かりました。シーに興味があったので、「サイトを見ました。シーに行って勉強なさっているんですね。興味があるんですが、行くほうがいいですか」と笠松さんに聞いたところ、「百木さん、3年後を見据えて絶対にやるべきだ」とアドバイスしてくださって。
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西野
笠松さんの発言は重みがあります。
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百木さん
先輩に向かって言うのは失礼かも知れませんが、ものすごく真面目な笠松さんがそうおっしゃるなら間違いないと思いました。
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西野
笠松さんはまさしく東北人らしい実直なお人柄で、慕う人が多いです。
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百木さん
五島さんの『保険料50億円を獲得する思考術』なども読んでいましたが、畏れ多くて近寄れないと思っていたのですが、笠松さんのそのひとことで「これは受けるべきだ」と思ってシーに入会して勉強に行くようになりました。
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西野
百木さんは福岡会場に行ったんですね。
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百木さん
大分から2時間かけて。
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西野
失礼ですが大分は交通の便がよくないですよね。新幹線走ってないし。
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百木さん
めちゃくちゃ悪いです。バスでも特急でも福岡まで2時間かかります。今は仲間2人と一緒に3人で車で行ったりしていますが、不便です。
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西野
その不便さを押して、勉強するために福岡まで。百木さんは2017年7月のご入会です。いきなりの入会でしたが、ついていけましたか。
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百木さん
忘れもしません、最初に体験入会(注・今は体験入会はありません。その代わりがフロントセミナーです)に行ったとき、五島さんの話している内容が全く分からなかったのです。「やばい!」と思いましたが、これはもう食らいついていくしかないと思って、来月からお世話になりますと入会を決めました。
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西野
すごく前向きですね。
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百木さん
テキストが送られてきて、10回読むようにという指示があったので読んだのですが、それでもあまり分からず、入会して半年くらいは分かったような顔をしながらあまり分かってなかったです(笑い)。
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西野
(笑い)。それは苦痛でしたでしょ。
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百木さん
しんどかったです。福岡は人数が少ないので、常に五島さんと問答のキャッチボールをする状態で、3~4回は順番が回ってくるので「やべー」と。今もそうですが(笑い)。
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西野
ご謙遜を(笑い)。
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百木さん
逆に福岡会場でよかったと思うのは、「次の質問が自分に来る」「五島さんの質問に答えられなかったらどうしよう」という緊張感があったことです。そのおかげで予習をするようになりました。
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西野
当時はまだ法人保険シフトチェンジ講座(HSC)や今のSHE導入財務基礎講座が始まってなかったですもんね。
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百木さん
私が入会したあと始まりました。最初にそれがあったらよかったなぁと思います。
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西野
いまシー会員には財務基礎講座を全部開放しています。追加料金なしでズームでライブ参加し放題です。
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百木さん
「あの内容を丸暗記して宙で言えるように全部見ろ」と福岡会場で五島さんに言われたので、見ようと思います。
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西野
それにしても法人保険シフトチェンジ講座もSHE導入財務基礎講座もない時期に、いきなり本講座でよくぞついていきましたね。
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百木さん
皆さん、録音したものを車の中で何回も聞き返しているなどとおっしゃっていますよね。私はiPhoneで毎回録音していて、それは必ず聞き直します。それでお客さんのところに行って学んだことを話すので、話すと頭に定着します。
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西野
おおお。社長に話すことが最大の復習になるわけですね。
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百木さん
既契約先などに行って、エッセンスというか「ちょっと勉強しました」とお話しします。人に話すのが一番かなと思います。
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西野
面白いです。人に話すわけですから間違うわけにはいきません。真剣味が違ってくると思います。事前準備として資料を作ったりしますか。
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百木さん
コンサル先に話すためには資料を毎回作ります。シーのテキストから「今回はここを話そう」と抜粋して。
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西野
選ぶんですね。
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百木さん
長くコンサルをやっているとネタ探しがめちゃくちゃ大変です。
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西野
百木さんはBCP協会講座を受講なさっていますよね。
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百木さん
皆さんBCP協会講座は受けるべきです。私はまだ完全に身に付けていませんが、山田先生がやっていることをそのままお客さんにお伝えすれば、ものすごく喜ばれますし、先生という立ち位置にしてくれます。
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西野
百木さんはもともと個人保険営業でしたか。
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百木さん
この業界に来て今年で23年目ですが、個人というより法人というより、どっちつかずで、なんちゃって法人保険営業マンというところでしょうか。
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西野
なんちゃって法人保険営業マン(笑い)。
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百木さん
五島さんが言う「キャラ営業」です。夜はあまりお付き合いしませんが、ゴルフや遊びに付き合って、という法人保険営業をしていたのです。「社長、これだけ経費が落ちますからオトクです」話法でした。
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西野
その話法では見込客はそういう社長ばかりになりますね。
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百木さん
ゴルフをする人ばかり探していました。30代後半から40歳くらいのころ、365日のうち100日くらいゴルフ場にいました。
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西野
ゴルフ場が営業現場だったんですね。
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百木さん
「キャラ営業」というワードを聞いて、「ああ、オレやん」みたいな。「おっしゃるとおり」みたいな。あとから思うと、価値提供が全然できていません。今では「そういう営業は絶対にやめとけよ」と言っています。
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西野
保険の契約につながるのならそれでいいのではありませんか。
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百木さん
いや、本当に社長がよくなったのか、会社がよくなったのか、という実感が得られないというか。あくまでもこっちが売りたい保険が売れただけです。
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西野
自分の仕事に疑いの目を向けたんですね。
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百木さん
もちろん役に立ったことは当然ありますが、保険屋ロジックで売っているので満足度は全然なかったかも。
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西野
保険屋ロジック! すごい表現ですね。
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百木さん
保険屋が売りたい保険を売る話法を保険屋ロジックと呼んでいるんです。
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西野
百木さんはその保険屋ロジックから離れたんですね。
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百木さん
いろいろな研修を受けてきたので、「ん? それおかしいんちゃうか?」というのがいろいろありました。でも五島さんの講義にはその疑問が全く出てきません。保険営業は五島さんが示す方向でいいんだとすごく感じています。財務をよくすることが会社をよくすることであり、保険は会社をよくするための単なる部品だという。
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西野
五島さんが繰り返し語っている保険の位置づけですね。しかし、百木さんのような保険営業マンは少ないのではありませんか。保険が売れれば何でもいいという感じの。
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百木さん
そんなんばっかりじゃないですか。申し訳ないですが、この業界、いけ好(す)かん奴がいっぱいいます。そういう人を大勢見てきたので、そうはなりたくないなと。
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西野
疑問を持ったんですね。
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百木さん
誠実に保険を売っている笠松さんや五島さん、ほかにも数少ない尊敬できる人たちがいますが、そういう人の真似をしたいです。
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西野
百木さんのような誠実な考え方をしている会員さんがいてくださることが戦略法人保険営業塾の財産であり保険業界の財産でもあります。ところで前職は何でしたか。
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百木さん
野村證券にいました。
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西野
泣く子も黙る野村證券。激しい会社にいらっしゃったんですね。
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百木さん
ヤクザと変わらない営業をしていたので、ロジックで売るソニー生命がすごくピカピカに見えて転職しました。
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西野
証券マン時代の経験が保険営業マンになって何か生かされたのではありませんか。
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百木さん
それはありません。今でも覚えていますが、新人社員研修の初日に3年目くらいのトップセールスの先輩が来て、スピーチで「営業は根性です」と言ったんです。
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西野
おお。
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百木さん
軍隊みたいなヤクザみたいな会社だったので、夜討ち朝駆け当たり前。ただ、いいところがあることはあったかな。表裏一体ですが、ノルマ必達という会社でしたから、数字を与えられた瞬間、その初日に数字は達成するんです。
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西野
激烈ですね。
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百木さん
月末時点で注文伝票が流れてないのはあり得ません。そんな先輩、ひとりも見たことありません。なので、新人や入社2~3年目の社員でも、わずか50万でも達してなかったとすると、上司に烈火のごとく怒られて、ブースで2時間3時間詰められるという恐ろしい世界でした。
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西野
聞きしに勝る野村證券。
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百木さん
営業は顧客の利益を全く無視なので。その体質が今は変わったのかどうか知りませんが、昔はそうでした。
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西野
顧客のお役に立つという考え方が全くない。
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百木さん
社長に日本刀のさやを抜かれて「殺すぞ」と言われたことがあります。
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西野
損をさせたんですか。
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百木さん
数千万。
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西野
す、す、数千万も。
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百木さん
当時20代だった若造が「儲かる儲かる」と言って、ふたを開けたら何千万も損をさせて。信用で買っていただくのですが、その一瞬で信用を失う商売でした。ちょっとしんどかったです。
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西野
百木さん、殺されずに済んでよかったですね。
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百木さん
その社長とは信頼関係があったので。もしなかったらボコボコにされていたかもしれません。
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西野
給油所の経営者に損をさせた株屋さんが謝りに行ったら頭からガソリンをぶっかけられた人がいました。その社長とはそれでもう終わりでしたか。
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百木さん
続きました。
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西野
えっ!?
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百木さん
それでも続けないといけないんです。「取り返します」と言って食い下がらないといけないので、食い下がるんです。麻痺してました。
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西野
それでお金をまた出してくれるんですか?
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百木さん
出してくれるようにするんです。
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西野
(笑い)。すごすぎる。
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百木さん
転勤があるのでその苦しい思いも3~4年でリセットされて、みんなほっとひと息つきます。それがよくないと私は思うんです。
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西野
あ!
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百木さん
私は生まれも育ちも関西で、野村證券の転勤で大分に来て、ソニー生命に転職してずっと大分にいます。金融の世界は転勤を伴いますが、コミッションを上げてお客さんが傷んで転勤、コミッションを上げてお客さんが傷んで転勤。コミッションをたくさんやった奴が支店長になっていけるシステムに疑問を持ちました。
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西野
はい!
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百木さん
お客さんの資産が倍になりました転勤。また倍になりました転勤。これで支店長になるシステムだったらいいと思うんですが、そうではないので。
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西野
百木さんのような真っ当な人がいらっしゃるのが私はすごく嬉しいです。
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百木さん
(できないと)気が狂うくらい詰められるので、頭がおかしくなるんです。
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西野
そんな百木さんがソニー生命に転職して、行き先はありましたか。
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百木さん
大分に縁もゆかりもありませんでした。野村證券時代はお客さんの9割が損をした状態だったので、「おまえ転職したら来るな」と言われて、前職のお客さんのところには行けませんでした。1997年、相場がよくなかったころです。
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西野
それでも法人保険営業を目指したんですよね。
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百木さん
当時わたしは若かったので、ソニー生命の支社長に「JCに入れ」と言われ、そこからマーケットを広げていきました。
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西野
経営者が集まるところに行ったんですね。そこで保険営業を?
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百木さん
入って2~3年は一切しませんでした。
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西野
2~3年も!
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百木さん
それこそ一緒に遊んでいました。ゴルフに行ったり。で、タイミングを見計らって。
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西野
タイミング?
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百木さん
相手が言ってくるタイミングです。「おまえソニー生命なのに保険の話をして来ないな」みたいな。
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西野
相手はよく分かっているんですね。
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百木さん
みなさん分かっているんです。JCの後輩で2代目経営者が「先輩は保険の話をしませんけど、ぼく入りましょうか?」と言ってくれたり。
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西野
なんと理想的な。
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百木さん
みなさん今もお客様です。そんな感じで、個人や法人の保険を売っていました。
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西野
相手が保険の話をしてくるまでは何も言わないんですね。
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百木さん
それに徹していました。そろそろ行こうかなと思う先がまだ何社かあります。保険の話ではなく財務の話で行こうかなと思う会社が何社かあるのです。
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西野
財務の勉強をすると社長へのアプローチが心理的に楽になりましたか。
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百木さん
めちゃくちゃ楽です。心理的に入りやすいからでしょう。財務、資金繰り、格付けなどのキーワードはお客さんが絶対に持っている関心事ですから。
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西野
社長とこちらの間にズレがないわけですね。
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百木さん
保険をそこで売るわけでもないので、入りやすいです。特に今は新型コロナの影響で業績が下がっている法人が非常に多くて資金繰りが大変なので、入りやすいです。
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西野
新型コロナ騒動で営業ができなくて困ったと嘆く保険営業マンが大勢いますが、百木さんはどうでしたか。
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百木さん
代理店を代わったタイミングもあったので精神的には大変でしたが、ふたを開けてみると終身保険が決まったりして、昨年から数字は落としていません。
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西野
なぜそんな成果を出したのですか。
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百木さん
財務を学んだおかげで、私には“武器”があると思えたからでしょうね。
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西野
“武器”ですか!
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百木さん
はい。バレンタインショックで法人保険の税務関係が変わるとなって皆さん慌てたようですが、私は「あ、そうなん?」という程度の受け止めでした。皆さん「法人保険が売れない」と言っていますが、私は「そんなことないと思うけど」と思いながら今日まで勉強してきました。
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西野
法人保険営業の核心を押さえておけば環境が変わっても右往左往せずに済む、ということですか。
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百木さん
そう思います。新型コロナ騒動で営業自粛の動きがある中でもTOTやCOTを維持している人がいる状況を考えると、そうですよね。
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西野
これからの目標を教えてください。
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百木さん
いちおう70歳でリタイアしようと思っているので、それまでは大分県の企業が1社でもよくなるようお手伝いをやり続けたいです。
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西野
大分県で骨を埋(うず)める覚悟ですね。
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百木さん
野村證券時代、梅田支店で3年間営業をしたのですが、マーケット的には大阪の人は厳しいので大阪で商売をするのはイヤだなと思って大分に来たら、大分の人はすごく優しいし商売をしやすいんです。それで大分に居ついているのですが、保険のお客様の95パーセントがここなので、ここのお客さんの役に立ちたいという思いがあります。
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西野
もはや押しも押されもしない大分県人ですね。
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百木さん
大分県経済の発展に貢献するような仕事をこれからもやり続けたいと思っています。
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西野
大分県経済の発展に貢献! このような広い視点で仕事をしてきた保険営業マンは過去にほとんどいないのではないでしょうか。百木さんのお話をうかがうと、今までにない法人保険営業マンの意識や姿勢を感じます。百木さんのような保険営業マンが増えることで、保険営業マンの社会的地位が上がり、保険業界も変わっていくに違いありません。五島さんが目指している世界ですよね。
それにしても野村證券の梅田支店に配属になったということは、幹部候補生だったのではありませんか。配属先でおおよそ分かりますもんね。
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百木さん
梅田支店の私のインストラクターはいま社長です。当時から「社長になる」と言っていて、本当に社長になりました。
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西野
おおお。百木さんが野村證券に残っていたら今ごろは役員になっていた可能性があります。
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百木さん
梅田支店にいた仲間は引っ張ってもらって、最低でも支店長になっています。
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西野
梅田は大阪のど真ん中ですから、間違いなく出世コースの支店です。エースが配属される支店です。
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百木さん
いえいえ、とんでもない。残らなくてよかったと思っています。野村證券にいたら、経費がかからないぶん今よりいいサラリーをもらっていたかもしれません。ですが、出世のためにいろんなものを犠牲にしたのではないかと思います。今は「次は支店長か」など、いらんことを考えずに済んでいます。
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西野
保険業界の良さですね。出世とかいう余計なことを考えなくていいですし、ただただお客さんのことだけを考えればいいわけですから。
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百木さん
そうです。五島さんから学んだ継続貢献営業をすることでお客様から信頼されて、お金を稼げて、時間が手に入る。物心両面の成功が手に入るのです。最高の仕事です。このあとの後半戦、そして来年も頑張ります。

ーおわり-